商標・知財コラム:首都大学東京 法科大学院 元教授 元弁理士 工藤 莞司 先生

四季山歩き里歩き紀行・渡良瀬渓谷編
紅葉の中わたらせ渓谷鐵道を楽しむ

 渡良瀬渓谷をハイキング先候補として久しい。群馬東北部の山中でアクセスが簡単ではなく、中々実行出来ないでいる。栃木鹿沼から歩いた帰途に渓谷鐵道に乗った。また最下流の高津戸峡も歩いたが、渓谷全体を眺め、見回したい。友人Sさんに車をお願いした。

  トロッコ号で渓谷へ 車は速い。東北自動車道から北関東自動車道を走り、渓谷鐵道神戸駅に、予定より30分以上も前に着いた。未だ紅葉は残っている。トロッコ号予約席は売り切れだが、当日券で滑り込んだ。
 駅ホームは晩秋感が漂い、寅さん映画冒頭シーンの旅先の田舎駅のよう。どうにか長椅子席に座れたが、車窓からの景色はどうだろうか。

  紅葉に染まる渓谷 長いトンネルを抜け、渓谷沿いに走った。奥へ入るに従い紅葉は多くなり、赤色を増した。窓越しにシャッター切るが、動いている最中で自信はない。渓谷も狭まり、眼下になる。白い御影石、清流の水色、そして紅葉のコントラストが見事である。暫し、渓谷美を堪能する。
 トロッコ号は旧足尾銅山地帯へ入り、通洞駅付近からは周囲の建物に廃屋が目立つようになり、鉱石を洗浄した大きな古水槽も見えた。古河経営の足尾銅山とその鉱害は良く知られたが、銅山は昭和48年に閉鎖されたという。終点間藤駅に着き降車し、下り列車を待つ。山奥の小さな駅かと思っていたら、周囲には建物も多く、ちょっとした町の駅。銅山で栄えたことが窺える。
 復路は、渓谷側に席を確保し、再度渓谷に映える紅葉美を楽しんだ。神戸駅に降り、構内食堂で昼食。列車レストラン清流とあり、車内の席で蕎麦を食べる。Sさん、これは東武鉄道の特急けごん号と教えてくれた。彼は、以前鉄ちゃんをやっていたと話してくれたことがあった。

 渡良瀬渓谷からイロハ坂へ Sさん、これから日光のイロハ坂を案内してくれると言い、また渓谷沿いに奥へと走った。車は群馬から栃木へ入り、通洞手前を右折し山中を走る。こちらも紅葉が残り美しい。イロハ坂の下に着き、坂を上がるが木々は葉を落とし、紅葉は終わっていた。残念。日光市内から宇都宮へ出て、先ほどの紅葉の渓谷を思い浮かべながら、東北自動車道で戻った。Sさん、またまた有り難うございました。感謝です。
(2018/11/17)

首都大学東京 法科大学院 元教授 元弁理士
工藤 莞司

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工藤 莞司 先生
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