商標・知財コラム:首都大学東京 法科大学院 元教授 元弁理士 工藤 莞司 先生

私の山歩き里歩き四季紀行
板橋区の花ニリンソウ群生地を歩く

 板橋区の花はニリンソウで、我が家から近い赤塚大門の土手に群生している。先日、自転車で訪ねると白い花が咲き始めていた。脱巣ごもり状態の解消散策にはグッドタイミングである。

 区の花ニリンソウ ニリンソウ群生地へ着く。土手裾の細長い地に白い花が咲き揃い、広がっている。自然に咲く花だが、一時消滅の危機があり、ボランティアの活動で維持されている。そして1980年区の花に選定された。毎春4月初旬に咲き、北海道の大学へ渡った娘が家を出る時もニリンソウが咲いていた。お祝いに来た弟や甥と一緒に眺めたと思う。25年程も前のことである。今年も咲き揃っているが、いつもより観賞者が少ないようだ。デジカメを向けながら群生地を歩いた。

 諏訪神社、赤塚城址、氷川神社 土手を上がり、諏訪神社に参拝。我が地区の氏神様で初詣先である。次は右の赤塚城址公園へ。途中の交差点で、左手先にある不動の滝を思い出し、立ち寄る。流れが無い時が多いが、本日は一筋落ちている。交差点へ戻り、城跡への土手を上がった梅林の先が本丸跡で、広場になっている。
戦国期、下総を追われた千葉自胤の居城跡。現在も、本丸を中心に濠跡が遺る。城跡の隣も、今では住宅街。氷川神社へと、表参道を探す。怪談噺のモデル乳房榎下へ出て、右手が先に直線の参道が続く。境内に富士塚がある筈と、参道を出ると塚前へ出て眺めるが記憶ほど高くはない。当社は、赤塚城主千葉氏が武蔵一之宮氷川神社より勧請したとある。本殿前で手を合わせUターンし、帰り道の土手にもニリンソウが咲いていた。(2020/4/6)

 にりんそう公園、歌碑 最近になり上板橋に、にりんそう公園があり、そこには、歌手川中美幸が唱う“二輪草”の歌碑があると知った。どうしてそこにと思いながらも、訪ねることにした。上板橋駅手前で、小路へ入り直進すると右手に小さな緑地があり、にりんそう公園。中央の小さな土手上に歌碑はあった。川中が唱う歌詞が刻んである。作曲家弦哲也の名もあり、平成11年、レコード会社テイチク(株)建立とある。この歌碑は赤塚の自生地が適当と思うが、板橋区が建てたのではない。当地もニリンソウ咲く地とある。除幕式では川中も見え、最後は、“・・・二人は二輪草”と指二本出し唱ったのかなと想像しながら、狭い公園を眺め回した。(2020/7/27)

首都大学東京 法科大学院 元教授 元弁理士
工藤 莞司

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工藤 莞司 先生
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