商標・知財コラム:首都大学東京 法科大学院 元教授 元弁理士 工藤 莞司 先生

四季の山歩き里歩き紀行・晩秋の白河編
紅葉の中白河に三史跡を巡る

 紅葉が残る南湖 東北自動車道を走った車は高速を降り、白河市内を抜け東南にある南湖公園へ向かっている。本日友人の車に乗せて貰っている。車は速く、直ぐ湖畔に到着。
 1801(享和元年)年白河藩主松平定信が造ったわが国最古の公園と言われる。大きな池を中心に、定信は17の景勝地を選び、名を付け大名達が詠んだ和歌や漢書の石碑を配した風流の地でもある。
 私は、北側の湖畔を往復。落ち葉を踏み少し山腹へ上がると紅葉が残り、晩秋の彩りである。思わずシャッターを切った。定信を祀る南湖神社へ参拝し、隣の翠楽園を巡る。典型的な日本式庭園で、瀧と紅葉のコラボは流れに映え美しい。

 二度目の白河の関 白河の関跡へ向かって貰う。南湖公園から距離があり、途中からは奥州街道だろう。私は20数年振りだが、僅かに見覚えのある風景(94.9.14)。参道石段を上がり、白河神社に詣で、関跡を彷徨く。能因法師外の古歌を刻んだ碑を眺め、隣は濠跡、土塁があり中世の館跡のよう。右奥の地に江戸時代の関所があると知り、そちらへ。
 白河の関は奈良、平安時代の国境の関であったがその後廃され、江戸時代は別に関所が設けられたと知った。そのためか、芭蕉と曾良の像は、江戸期の関所に近い方に建っている。その関所の建物は平屋の番所風。一回りし、西の空を見上げると朝方の雨模様は去り、晴れていた。

 小峰城櫓見学 最初に白河駅近くの城跡見学。小峰城は、14世紀中頃結城親朝の築城に始まり、江戸時代会津領を経て、初代白河藩主丹羽氏から榊氏、本多氏、松平氏、阿部氏と親藩等が続き、奥州玄関口を固めていた。城跡も、東日本震災被害に遭い一部工事しているが、天守閣相当の三重櫓は見学可能で、二の丸跡から濠を渡り、高い石垣の間の石段を上がると広い本丸跡で、そして三重櫓であった。戊辰戦争で焼失したが平成3年復元するも木造三階で、梯子段を上がり見学。木造櫓内は明るく美しい位。城内周辺も散策した。  (2017/11/23歩く)

首都大学東京 法科大学院 元教授 元弁理士
工藤 莞司

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工藤 莞司 先生
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