商標・知財コラム:首都大学東京 法科大学院 元教授 元弁理士 工藤 莞司 先生

四季の山歩き里歩き紀行・藤の花編
春日部牛島に藤の花を巡る

 藤の花の季節になった。初夏の花であるが最近は開花が早く、4月後半から花便りが届く。棚から吊り下がる薄紫の花は美しく、上品である。これまでそちこちに藤の花を探し求め観賞したが、”牛島の藤”を思い出した。近くの春日部に、”ふじ通り”があることも分かり、友人Aさんと出掛けた。

満開の牛島の藤に再会 東武線春日部駅西口から乗ったタクシーを牛島”藤花園”前に降り、入園。目の前の棚に、大きな藤の花が垂れ重なり、列を成し見頃な房が吊り下がっている。薄紫の藤の花は静かに垂れ咲き花盛りを誇示しているようだ。2人は、見取れてしまった。そして、シャッターを切りながら、ゆっくりと藤棚に沿い回る。近付くと私の印象よりは色が褪せているように見える。僅かにピークを越したのだろうか。それでも、見事である。当園初めてのAさんも感心、感嘆しているようだ。観賞客は多く、一緒に藤の棚を巡る。いずれも満開状態。
 当園は元寺院で、1200年前弘法大師お手植えとの伝承もあるという。樹齢1200年の山藤に似た変種の藤で、根回り2mのもあり、花房は最長2mにもなるとある。昭和3年特別天然記念物の指定を受けている。変わりのない牛島の藤花に再会し満足した。春日部駅西口”ぶじ通り”を遙かに越え、余りある。

終えていた西口ふじ通り 先に、春日部駅西口”ふじ通り”を訪ねた。ネットで見付け、歩道に約1kmの藤棚が続くと知った。駅前案内板で確かめ、大通りを行く。藤棚の下に着いたが、藤の花はない。それでも時々は見上げながら進むと所々に申し訳程度に花がある棚もあり、時期が遅かったのだ。日当たりの所為だろうか。僅かに残る花を探しては見上げながら、通り左右の歩道を往復した。各棚では藤の種類が違うようで、遅咲きのものが僅かに残っているようだ。駅西口へ戻り、Aさんへ、”牛島の藤”で見直ししようと伝えた。

 園を出て東武野田線藤の牛島駅へ歩く。当初は牛島駅であったが、名物の藤を冠した駅名に変えたという。大宮駅へ出て埼京線に乗り換えた。

2016/4/30歩く

首都大学東京 法科大学院 元教授 元弁理士
工藤 莞司

メルマガ登録
工藤 莞司 先生
工藤 莞司 先生
バックナンバー
ページTOPへ